カウンセラーは健康であってはならない。
半分健康で、半分不健康なところに自分をとどめおかなくてはならない。
そうでないと、クライアントは一人取り残されてしまうから。
同じ理由で、カウンセラーは幸せであってはならない。
半分幸せで、半分不幸なところに自分をとどめおかなくてはならない。
いっそ死んでしまいたいとか、いっそ自分をめちゃくちゃにしてしまいたいといった気持ちも、それでも精いっぱい前向きに生きていきたいという気持ちと同様に、自分の中に少しでも、保持し続けなくてはならない。
そうでないとクライアントは一人取り残されてしまうから。
むしろそうした状態に自分をとどめおきつつ、クライアントの苦悩に耳を傾けることこそ、カウンセラーの一番の仕事なのかもしれない。