みなさん
ゴールデンウィークは、いかがおすごしですか
4月24-25日、気づきと学びの心理学研究会<アウェアネス>で、今年最初のワークショップをおこないました。
毎年、参加者の方が言われるように、この研究会は講師の私以上に、参加者の方の雰囲気がいいんですよね!
それでみなさん、楽しく、安心して、内面的な気づきのワークに取り組んでいただけています。今年も、ほんとうに素敵な方々に参加していただき,ハッピーな2日間を過ごすことができました。
私自身も、ワークに取り組む中で、「一人一人が、人生からの呼びかけに開かれて、自分の魂に刻印され、人生に与えられたミッションに目覚めていく、その同行者となってお手伝いをしていくのが、私自身のミッション」という大きな気づきを改めて自覚させられました。そして、あのリリーさんから、「自分のミッションを果たすためには、もっと孤独に強くなければならない。人に媚びてはならない」という大きな課題もいただきました。
参加者のみなさん、その後、ワークで発見した課題に取り組んでおられますか。
この研究会でもっとも定番の人気ワークショップは夏の2つのワークショップ。
7月18日-19日「自分らしく生きる 人間性心理学体験ワークショップ」
8月7日-8日「スピリチュアルな自己発見 トランスパーソナル心理学体験ワークショップ」です。
ぜひご参加ください。
さて、今年も、何冊かの本を出版予定ですが、今、いちばんゆっくり、少しずつ書いている本に『心理療法としてのスピリチュアル・カウンセリング』という、本があります。その中で、「自我の幸福と、魂の次元の幸福」について、今、思いをめぐらして少しずつ書き始めているところです。
幸福というのは、考えれば考えるほど、難しい問題です。
また、それはとりもなさず、人生というものの難しさにもつながっています。
社会的にも成功し、経済的にも恵まれ、家庭生活もとても穏やかにおくっておられるようにみえる。人もうらやむような、何一つ欠けたところのないように思える。そんな方が皆さんのまわりにもいると思います。本人も意識的には、自分の人生に満足しているように思える。そんな方です。
けれどもその方のそばにいると、ふと、何とも言えない空虚感や苛立ちのようなものが、その方の存在のエネルギーとして、波動のようなものとして伝わってくる。・・・・そんなことはないでしょうか。
私は、このような方のことを「自我の次元では満たされているけれど、魂の次元では何か大切なものを失っている人」だと感じています。逆に、一般的な意味ではとても幸福とは言えないような人のなかに、魂の次元では納得を得て生きている方もいる様に思います。
社会的にも、うまく生きることができているとはとても言い難く、経済的にもさほど恵まれておらず、結婚や家庭生活も一般的な基準からすると破綻に近いような生きかたしかできておらず、とても幸福とは言い難いけれど、仕事でも、恋愛でも、自分の心の深いところの動きに正直に生きていて・・・・「自分はこうしか生きられないんだ」「どうしても譲れないところは絶対に譲れない」という魂の動きに忠実に生きている。
そんな方がいます。そしてそんな方のそばにいると、大きなエネルギーを感じるわけではないけれど、「あぁ、この方は、自分の深いところから離れずに生きている。魂のリズムと一致していきている」というたたずまいが伝わってきます。
私は、最近、つまるところ人間は、「自我の次元の心の動きを優先して、上手にいきている人」と、たとえ不器用でも「魂の次元の心の動きを優先して生きている人」の二種類に分かれるのではないか、と思いはじめています。
どちらがいい、という価値判断の問題ではありません。
しかし私自身は、たとえ失うものばかり多くても、後者のように生きたいし、というか、そうしか生きることができないし、また、そのような人たちの応援をして生きていきたいと願っています。
さて、今回はもう一つ、大きなプレゼントです。
私は、「魂の気づきと学び」「意識の覚醒と自己成長のネットワーク」をつくっていくことを自らのこの世での使命としております。そこで、さまざまな場で出会った方の、いろいろな体験を紹介し、「つなぎ役」のような役割を果たせればと思っています。
次に紹介するのは、私のワークショプで出会ったペンネーム「驚異の煩悩人間・むちむち姐さん」の体験です。本人の承諾を得て・・・というか、本人の書かれたままをここでお伝えします。読まれた方の中には「あ・・・これは、私があの時体験したあの事だ」と思われる方もいると思います。では、およみください。
「驚異の煩悩人間・むちむち姐さん」の体験
今から20年近く前のことです。 当時とてもショックなことがいくつか重なり、自分では無意識ながら、腹いせに知人を傷つけようとしたことがありました。
「私は悪くない、こうあるのが正しいのだから他人がこうすべきだ」という理屈のもと、明らかに相手が傷つき、関わる誰もが不幸になるような計画を立てていたのです。 そして自分ではそれが正義の行動のつもりでいました。
私は知人に正しさの同意を求めて相談したのですが、相手は辛抱強く話を聞いたあと言いました。
「本当にそうすることが良いことだと思うなら人に電話なんかしてないでさっさと実行すればいいだろう。わざわざ他人に話して何がしたいの?『かわいそうだね』とでも言ってほしいの?」
私はその言葉が衝撃で何も言い返せなくなり、その日からひたすら自分で考えました。 私は何がしたかったのか。何を考えていたのか。どう思っていたのか。
私のやろうとしていたことは、可哀想な自分のためにもっと可哀想な人を作ろうとすることでした。
さらに気づいたのは、同意を求めて相談したつもりでいましたが、実は止めてほしかったのだということでした。そのために知人の中で一番同情や同意をしなそうな人を選んで相談していました。それでもやはり「かわいそうだね」と同情して欲しかったのです。
そうした自覚のなかった矛盾する思いがたくさん出てきて、私は自分自身が信用できなくなりました。 そこで自分の心の中にあるものを、ひとつずつ引っ張りだしていきました。
そこには目をそらしたくなるような浅ましい思いがたくさんあって、無意識のうちに自分自身に嘘をついて誤魔化そうとします。
そうさせないために片端から自分を疑って、疑って、言い訳をして逃げようとするのをねじ伏せて、本当にそうなのか、実は違うことも考えていたのではないかと心の奥底を引きずり出していきました。
ひどく孤独で辛く苦しい作業でしたが、「かわいそうだねとでも言ってもらいたいの?」という言葉が他人に助けを求めることを阻み、死を選ぶという選択肢をも奪っていたので、自分自身で内側へ向かう以外の方法が見つかりませんでした。
そうして数ヶ月を費やして心の中にあるものを選り分けていったある日、自分の中に何もなくなっていることに気がつきました。 その感覚を言葉で表すのは非常に難しいのですが、私の身体の細胞のひとつひとつまでが原子に還ってほどけていくような感じで、私自身というものがどこにもなかったのです。辿り着いたそこには、時間も空間も、孤独というものすらありませんでした。
自分の存在とは、奇跡のようなバランスにより「人」とよばれる形があるだけです。
この形の中には何もないのに、この形がないと他を知ることができない。
けれどこの形の中にある限り、他と交わることができない。
なにか矛盾を孕んだもののようでした。
その数日後、仕事から家に帰って電気をつけると壁にゴキブリがいました。
それを見た瞬間、唐突に気づいたのです。
うまく説明できませんが、私とゴキブリは同じものでした。全てが同じものでした。
私は全てで、全ては私です。私であると同時に私ではないのです。
そして、ここにいると同時にどこにもいないのだと知りました。
さらにその数日後、街の雑踏の中でふと顔をあげると、なぜか世界が光っていました。 建物も人も草も車も全部が光り、さらに光の帯で繋がっていて、それらの奥に宇宙が見えました。
ずっと過去の時間からずっと未来の時間まで動きながら流れていくバランスを感じ、その瞬間に、全てはそのままで良いのだと知りました。 あらゆるものが絶えず形を変え、それらが相互に作用して保たれていくのだと。 私のすべきことは、この「身体」という形が保たれている間にできることをやることなのだと理解しました。
それ以来自分の感覚に従って生きてきましたが、さすがにそうした体験を人に話すのは憚られて黙っていました。 今になってトランスパーソナルという分野があることを知り、思い切ってその世界を学んでみようと諸富先生に会いに行った次第です。
お陰様で自分でも疑問に思っていた現象を自然に受け入れることができ、今は諸富先生とワークショップで知り合った皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
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- 『魂のとびらをひらく 125の気づきの言葉』(集英社be文庫)
- –1日30秒で気づきが得られる、とても深い内容の本です。
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